日本の大地で培われて来た日本人の感性を原点とするデザイン創造集団


by j-sense
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カテゴリ:手法⓮木の断熱材( 1 )

 性能面の特徴は、熱伝導率が0.038W/Kと高性能グラスウール16K並みの断熱性能。このほか付加価値性能として遮音性、夏場の暑さ低減効果、調湿性がある。

 木質繊維で密度が高いことから遮音性と調湿性が期待されるほか、熱容量がほかの断熱材と比べて大きいため、外気温が下がっても夕方から夜まで続く室内の暑さのピークを夜半過ぎにシフトすることができ、寝苦しさから解放されるという効果がドイツで検証されているという。

 遮音性能については、すでに十勝のビルダーが1、2階の遮音材として使いユーザーから好評を得ている。
 環境性能の面では、輸送距離が短く輸送時の化石燃料消費量が少ない道産材を原料として使い、工場のボイラー燃料にバーク(樹皮)を使用、余熱を工場暖房に使用するなど材料をムダなく利用して廃棄物を出さない。製品が使用された後は生分解で土壌に還元されるため、環境負荷が極めて低いという特徴がある。また道産材の調達は大半が工場近辺の森林から行う予定。

 平成21年を目途にドイツ、ホーマテルム社の木質繊維断熱ボードを国産化する会社名は、株式会社木の繊維(札幌市中央区北一条西四丁目2番地2、札幌ノースプラザ8F、大友詔雄社長=工学博士・NERC取締役センター長、資本金1億5600万円、電話011-398-5210)。同社は北海道の異業種交流の場から昨年7月に誕生した。工場敷地は約24,000平方㍍、生産量は年間12,000㌧を見込む。

 (株)木の繊維は、新素材としての木質繊維を原料とした断熱材や硬質ボード等の建材をはじめ、さまざまな新製品を開発・製造・販売することを目的に、設立されたもの。木質繊維断熱材及び硬質ボードは、世界一の環境・再生可能エネルギー先進国ドイツ・ホーマテルム社で開発・製造され、現在ヨーロッパ各地で急速な普及が進んでいる。

木でなければ持ち得ない特性
 この木質繊維断熱材は、断熱性能はもとより、熱緩和・防音・防耐火・調湿機能など、木でなければ持ち得ない特性に加え、生産に必要とするエネルギーが他の建材に比べて極端に小さく、生産や廃棄の過程で廃棄物の発生もないなど、住む人や作る人そして環境に優しい画期的な次世代型エコ建材。また、素材としての木質繊維およびそれから作られる製品は、様々な用途開発の可能性が秘められていると共に、地域の未利用の森林資源を原料とする「地産地消」製品であり、地域社会の活性化や森林再生にも貢献する。
 同社は、ホーマテルム社から国内製造と販売のライセンスを得て、北海道苫小牧市植苗地区に生産工場を建設することになったもの。なお、機械関係は産業機械メーカーのグレンツェバッハ社(ドイツ・アスバッハ-ボイメンハイム市)。

大学発ベンチャーの(株)NERC
 そもそも同社は大友社長が主宰する大学発ベンチャーの(株)NERC(札幌市、創立1999年6月、資本金5,600万円)と事業化に関して資金もかかることから、共同出資で新会社設立を企画、中山組(建設、札幌市)、中道機械(機械、札幌市)、丹治林業(林産、苫小牧市)、ヤマオ(製材、十勝・芽室町)ら道内5社が中核として出資したことで事業化に弾みがつき、ライセンス契約から1年足らずで新会社発足にこぎつけた。
 事業主体となったNERCは、さる2004年9月に友好関係を築いていた日独コンサルタント会社のエコス(ECOS)社(ドイツ・オズナブルック市)から、ホーマテルム(HOMATHERM)社(ドイツ・ベルガ市、ホーマン・モスラー・メームケン社長)の木質繊維断熱材の紹介を受けた。

社会的意義も大きい木質繊維断熱材
 この木質繊維断熱材は、前述のように単に断熱性能に優れるだけではなく、防音性・調湿性・防火性・省エネ性・施工性にも優れ、また、100%天然素材でシュックハウスに無縁で健康に良く、生産・消費・廃棄過程で全く廃棄物を作らず、国内生産に持ち込めれば、地産地消製品で地域貢献性も高く、森林の再生・林産業の振興にも役立つ等の社会的意義も大きいものであることが判った。

 この製品を取り扱うことは、NERCの設立理念に合致すると判断すると共に、この様な製品が国内には存在していないという調査結果も得て、NERCの新規事業として位置づけることに決め、2005年1月ドイツの生産工場の視察調査を行い、直ちに輸入契約を締結した。そして2005年8月から10月にかけて、10TEU (twenty-foot equivalent units=20㌳コンテナ換算=40㌳コンテナ5台)の輸入を行い、道内に5棟の新築住宅を施工した経緯を持つ。

■非定常状態における熱緩和性能の比較
木質繊維断熱材(ホーマテルム社製)と、鉱物繊維断熱材の夏季室内温度変化
木質繊維断熱材 熱貫流率0.21W/(m²k)(温度)振幅抑制率12/熱伝達の遅延時間 10.6時間
鉱物繊維断熱材 熱貫流率0.21W/(m²k)(温度)振幅抑制率5/熱伝達の遅延時間 6時間
・一日の外気温の変化
・木質繊維断熱材を施工した室内の一日の温度変化

■木質繊維断熱材の熱緩和特性は、鉱物繊維断熱材の約2倍です。
(温度変化に伴う熱の伝達時間は約2倍)

■防音性能   ※300Hz以下の周波数に対する吸音率に優れています。
αs:ISO354に基づく吸音率 残響室法にによる吸音率の測定

■調湿性能
 外気温の変化
木質繊維断熱材100mm/INTELLO(調湿シート)
グラスウール100mm/PEシート
断熱材室内側の相対湿度変化(旭川:I地区)  WUFIプログラム(熱・湿気輸送の非定常シミュレーション)

■認定取得(取得予定)•不燃認定(国交省告示 CCM不燃)•床衝撃音の遮音等級:L50dB•間仕切り壁の遮音等級:D45-50dB• 耐凍結融解:100サイクル以上• VOC/F☆☆☆☆ 取得• 準耐火45分認定
※木質繊維断熱材40-55kg/m³(厚さ100mm程度)に相当します。
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左からフェノールフォーム断熱材 
木の断熱材
グラスウール
上から赤外線ランプを当てて
断熱材の内部の温度を測ります。
フェノールフォームが 41.8度
木の断熱材が     30.6度
グラスウールが    53.1度
木の断熱材が一番低い温度です。つまり熱を伝えていないと言う事です。
熱伝導率などの性能でゆけば、木の断熱材が一番性能が悪いのですが、このように実験をすると
良い結果がでるのは、面白いことです。
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北海道の家が夏熱い理由の一つがここにあります。
グラスウールの断熱材は熱くなるんです。そして冬は冷たくなるんです。
ですから、壁の中で結露が冬でも、夏でも起こりやすいんです。
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by j-sense | 2007-11-08 08:53 | 手法⓮木の断熱材