日本の大地で培われて来た日本人の感性を原点とするデザイン創造集団


by j-sense
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

<   2008年 04月 ( 2 )   > この月の画像一覧

北海道立北方建築総合研究所による「北方型住宅」の発展を尊重し、その成果を反映する。
■スカート断熱
基礎断熱工法とは、最下階床で断熱構造とせず、基礎外周で断熱層を構成する手法をいいます。
この工法による場合、1階床は、木造床等とし床下空間を有するタイプ(この場合、床下換気孔は不要)、土間コンクリート床として床下空間が無いタイプ、またはこれらが混在するタイプのいずれかによるのが一般的です。
基礎断熱工法は、床断熱に比べて、断熱・気密施工上の信頼性が高く、これらの性能を安定して確保できること、施工合理化が期待できること、地盤の熱容量の活用、居住空間の快適性向上、床下結露防止や床組材の腐朽防止などの耐久性保持などの面で、多くの利点を有しております。加えて、床下空間を有するタイプの場合は、床下設備配管のメンテナンスが容易であるなどの特徴もあります。このようなことから、寒冷地の住宅工法として、その普及展開が望まれております。
スカート断熱工法とは、前述した基礎断熱工法に適用するもので、基礎部分の凍結深度を低減することを目的に、建物外周の地盤中に水平断熱を施す手法をいいます。
基礎断熱工法にスカート断熱を併用することにより、前述したような多くの利点に加えて、基礎工事に係わる建設費の低減化も期待できることとなります。
なお、スカート断熱工法は、床断熱工法の住宅には適用できません。
基礎断熱工法及びスカート断熱工法を併用した場合は、適切な地盤防湿を施すことで床下換気孔を設ける必要はなく、住宅金融公庫の一般融資や耐久性タイプの融資、北方型住宅の融資等を受けることができます。(北海道立北方建築総合研究所)

■コールドルーフ実現へ小屋裏換気を考える(北海道新聞平成17年1月5日号から)
 寒さとならぶ北海道の住宅の悩み、“スガモリ・落雪障害”が新技術によって徐々に解決してきた。『コールドルーフ』と呼ばれるこの技術は、小屋裏結露を防ぐための換気を一歩進め、屋根の雪を融かさない小屋裏換気によってこう配屋根の無落雪化と無落雪屋根の氷堤解消を実現する。住宅金融公庫の北海道版共通仕様書に記載された『コールドルーフ』実現のための新しい小屋裏換気基準について、基準制定にかかわった道立北方建築総合研究所・鈴木大隆科長に取材するとともに、コールドルーフを実現するための屋根工法を改めてチェックした。

■北総研 鈴木科長に聞く 公庫北海道版仕様書の意味
屋根の雪を融かさない
 公庫の北海道版共通仕様書に定める小屋裏換気の基準を一言で説明すると、全国版の基準よりも多くの換気量を確保する、という1点につきる。軒天有孔板なら全面、積層プラスチック換気部材も軒天に全周設置する。これは全国版の基準と比べ2~3倍の設置量になるが、すでにこの基準をクリアしている住宅も増えている。
 少し詳しく見ていこう。
 小屋裏換気は、小屋裏結露を防ぐとともに夏は温暖地を中心に排熱、冬は積雪寒冷地で屋根面融雪の防止が求められる。そして夏場の排熱や屋根面融雪の防止を図るには、結露防止に必要な換気量よりも多くの換気量が必要になる。
 一方、いくら換気しても天井面から逃げる水蒸気や熱が多ければ、小屋裏結露でさえも防ぐことはできない。躯体の高断熱・高気密化が重要になる。この点は壁の通気層と同じ理屈だ。
 このような視点で見ると、公庫全国版の仕様書には不十分な点もある。道立北方建築総合研究所(北総研)鈴木科長によると問題点は2点。第一は換気部材は開口面積が同じでも通気抵抗によって実際の換気量が変わるが、この点があいまいになっているなど基準設定が不十分。第二に、北海道の基準としては、結露防止だけでなくさまざまな問題の原因である屋根に載せた雪の融雪‐結氷をなくすための基準設定が必要という点だ。
 北海道版の基準は、小屋裏の温度上昇によって屋根の雪が融けるこれまでの小屋裏換気のあり方を見直し、「雪が一定期間以上、屋根に載ったまま融けないようにしよう。そのために小屋裏の温度をできるだけ外気に近づける」(鈴木科長)ことを中心に設定されている。
 外気がプラス温度ならツララはできない。マイナス気温のときに、小屋裏もマイナス温度を維持して融雪・結氷を起こさないようにする狙いだ。
 そのためには空気を動かして熱を捨てなければならない。大きな換気量が必要になる理由はここにある。
     
有孔板を軒先に全面張り
 実際に基準を見てみよう。M型屋根(フラット屋根)の場合は、天井見付面積に対し360分の1以上の有効開口面積を確保することとなっている。ここでいう“有効開口面積”とは何か。
 先ほども触れたように、開口面積が同じでも通気抵抗によって実際の換気量は変わってくる。有効開口面積とは通気抵抗を考慮した換気面積をいい、ほとんどの場合、単純な開口面積よりも小さくなる。カタログに有効開口面積が記載されている場合もあるが、ない場合は参考表の23.4.3のように単純な開口面積に係数をかけて有効開口面積を算出する。例えば有孔ボード(孔径5ミリ)の場合、係数は0.15、つまり有効開口面積は単純な開口面積の15%ということになる。
 では軒先にボコボコ穴を開けなければならないのか。詳しくは基準をもとに計算しなければならないが、イメージとして鈴木科長は「有孔ボードを例にいうと、平ボードと有孔ボードを1枚おき交互ではなく、すべて有孔ボードにしてほしい。それ以上の換気措置は不要」としている。積層プラスチック換気部材の場合も同じく全周に回すことになる。
新省エネ以上の躯体性能
 これらの換気基準は躯体の最低限の性能として、新省エネ基準以上の断熱・気密性能を前提としている。同基準よりも熱損失・漏気が多いと、さらに換気量を増やさなければならなくなり、現実的には屋根面融雪を止めることは不可能だ。
 逆に言えば、水こう配程度のフラット屋根や雪止め金具などによるこう配無落雪屋根を設計するには、安全を考えれば次世代基準以上の気密性能(C値で2cm2/m2)と天井・屋根断熱の強化が絶対条件となる。
 断熱に関連する問題として、屋根下地に押出スチレンフォームなどの断熱材を敷き込む工法が多い。この工法は屋根面の温度と通気層内の温度を絶縁する方法としては安全性が高いが、必ずしも必要はないと鈴木科長は語っている。とくに北海道版の換気量基準をクリアすれば、それだけでじゅうぶんに安全であり、絶縁体として断熱材を使うくらいなら、屋根断熱を増やすほうに回してほしいとしている。極寒冷地の旭川でも先進的ビルダーは絶縁のための押出スチレンフォームを使わずにこう配無落雪タイプの屋根を施工し、ツララなどによる障害は発生していない。
 なお、特例もある。道東などのように氷点下の気温でも晴天が続くと、トタン面が暖まることで気温はマイナスでも屋根面の融雪を促進する場合がある。こういう地域では押出スチレンフォームなどによる絶縁は有効だという。


ベリーコールドルーフの詳細
・屋根工法と小屋裏換気を見直す

必ず通気層確保
 北海道版の仕様書をベースに、ここからは屋根工法と断熱手法などについて改めて見ていきたい。三角屋根・屋根断熱
30ミリ以上+棟換気併用 屋根通気層を最低でも30ミリ以上、できれば45ミリ確保し、棟換気を併用する。通気層の厚さや通気層そのものの必要性について疑問視する声があるが、鈴木科長は次のように答えている。
 「こう配屋根で無落雪タイプの屋根材を使う場合は、必ず通気層をとってほしい。躯体の断熱性能がどれだけ高くても通気層がなければ屋根材の下地がプラス温度となり、融雪が始まる時間帯がある。その後結氷するとツララなどの障害が発生する。
 また、通気層の厚さは18ミリでいいという考え方があるが、それは間違っている。例えば切妻屋根で北風という条件のとき、通気層が18ミリだと棟換気からの排出量が多いため、風下側の南面では屋根通気が極端に減ってしまう。風下側の通気を確保するためには最低でも30ミリ以上が必要だ」
現場も通気効果を実証
 屋根通気層の効果を証明するこんな実話もある。
 旭川市のある工務店では、昨シーズンの冬、自社事務所を改修したところ、一部分だけに長さ1m以上にも達するツララができてしまったという。“これは間違いなく屋根断熱の断熱欠損だ”と考え、赤外線熱画像装置で天井(屋根)面を撮影したところ、ツララのない屋根とツララができた屋根で断熱性能に差はなかったことがわかった。
 屋根断熱工法を採用して改修する際、すべてに屋根通気層を設置する予定だったが、じつは都合で通気層をとらずに屋根を仕上げた部分があった。ツララが発生したのはこの通気層がない屋根面だったという。
 札幌圏の工務店では軒天からの通気と屋根通気層、棟換気のほかに、いっそう徹底した屋根面の通気対策を行っている例もある。
 屋根の構成は構造たる木に充てん断熱、構造上の野地板、透湿・防水シートの上に通気たる木をとる二重たる木工法とし、その上に押出スチレンフォーム、野地板、そして防水層・屋根材となるが、軒先で構造野地板をすかし、軒天から屋根通気層までの通気をさらに促進させるという工法だ。『屋根面の雪を絶対に融かさない』という考えのこの工法は、ほぼ完ぺきにツララや氷堤による障害を防いでいるという。いわば“ベリー・コールドルーフ”だ。淀には雨樋をつける。
 三角屋根に二重たる木で軒を出すとなれば、工事は相当にたいへんだ。二重たる木ではなく、たる木の中で通気層をとったとしても工事のたいへんさに変わりはない。屋根を地上で組んでクレーンで吊るなどの合理化も考えたいところだ。
フラット・無落雪屋根
改良防水材もポイント
 フラット・無落雪屋根については昨年、住宅保証機構が新たな基準を打ち出し、同機構の保証住宅についてはフラット系屋根を禁止。北海道だけを特例的に認めるという措置を取った。じゅうぶんな設計・施工配慮があればスガモリ事故を避けられるほか、道東や道北で広く普及している点も踏まえ、条件付きで認めることになったもの。
 まずM型無落雪は、住宅金融公庫の仕様書分冊北海道版などとの大きな変更はない。基準の主なポイントは1.屋根板金と横樋とのつかみの部分をしっかり施工する(この部分からのスガモリが多い)2.横樋を途中で継がない 3.横樋まわりと野地下に断熱材を施工する 4.横樋の下は小屋裏換気を妨げないよう高さを確保する 5.縦樋は階下にまっすぐ下ろす(小屋裏等で横引きしない)。
 次にフラットルーフだ。基準は1.材質は塗装溶融亜鉛メッキ鋼板(同等以上の鋼板)2.葺き方は立平葺き(同等以上の防水性能)3.パラペットを設ける場合、立ち上がりは原則水上部で120ミリ以上 4.勾配は100分の5程度以上 5.シーリングは適切な個所に連続して施工 6.天井及び屋根の下部を適切に断熱 7.積雪時に屋根面にたわみが生じないよう根太および下張り合板等の仕様は地域の積雪量に応じたじゅうぶんなものとする―の七点。
 このうちポイントは4.の水勾配と7.のたわみの問題。特にたわみについては、積雪荷重によってたわみが発生してしまうと水勾配がとれなくなるため、たる木や母屋のピッチを十分に検討し、安全な設計をしてほしいとしている。たわみがなければ勾配については水勾配が確保できる程度で設計してよい、という考え方だ。
 このほか小屋裏の換気と天井面の断熱・気密性、継ぎ手の防水材などについては十分に配慮してほしいとしている。



通気確保できる小屋組を
 北海道限定で認められたとは言え、禁止の背景にはスガモリなどの事故多発がある。ハゼに織り込む防水材が改良されたため、しっかりとした施工を行えばスガモリは起きにくくなってはいるが、いちばんの問題は屋根面に小屋裏の暖かさが伝わることだ。原因療法を行うには、躯体の断熱・気密性能を高めて熱の逃げをできるだけ抑えた上で小屋裏換気を促進するしかない。この場合、軒先全周に積層プラスチック換気部材を設置する方法で大きな障害は発生していない。
 一概には言えないが、フラット屋根で障害を起こすのはツーバイフォー工法が多いようだ。これは小屋裏スペースがとれる工法に変更しない限り、たる木の間では小屋裏の通気がとりにくいことに原因があると見られる。
 300ミリ以上の断熱を確保した上で通気層をとるには、小屋組の改良が必要となる。
[PR]
by j-sense | 2008-04-08 08:29 | 手法❾積雪と凍結との共生
この力強い原風景。建築造形の原点です。

強い季節風が吹く最北端の町、稚内は棒鱈の全国一の産地!旨い干物は、鮮度が身上
北海道沖の子持ち真鱈がもっとも美味しくなる12月〜3月ころ、 稚内の棒鱈作りの最盛期です。

稚内の港に真鱈が揚がると、すぐに自社工場に直送。
10kg以上、時には18kgの超大物も揚がることもあります。 達人の切子さん達が、刃渡り30cmもある大鱈包丁で おろしていきます。
頭でっかちの大口「たらふく食べる」の語源になるくらいの大くらい。
身だけになった真鱈を、乾燥室である程度乾かしてから、 常温の室内に吊って水分を抜く。
そのまま干したのでは、凍って肉がスポンジ状になり味を損ねます。

吹きさらしの納屋に上げてひと月寒風に干す。
カチカチを納屋から下ろして井桁に組んで、戸外の天然冷蔵庫に もうふた月寝かせる。
3か月かかって、10kgの鱈がたった1kgの棒鱈に仕上がります、
「自然の風は、仕上がりの色つやがまったく違う。 こればかりは、人間の力ではどうすることもできません。」

最北端のからっ風が棒鱈を磨き上げました。
稚内市富士見地区の加工場でタラに引き続き「カスベ」の乾燥作業がはじまりました。
海からの冷たい風が吹き出す今頃から魚干しが行われます。

木材で組んだ納屋と呼ばれる「サキリ」に掛ける作業がこれから繰り返されます。
f0155409_2231929.jpg
f0155409_2231261.jpg
f0155409_2231409.jpg
f0155409_2232516.jpg
f0155409_22324227.jpg
f0155409_2233168.jpg
f0155409_22334715.jpg
f0155409_22344626.jpg
f0155409_22351467.jpg
f0155409_22482351.jpg
f0155409_22485016.jpg

[PR]
by j-sense | 2008-04-05 22:35 | 手法❹原風景を伝える